そうの編入体験記

令和5年度東大都市工・筑波大社工の編入合格体験記です。

2.編入勉強生活

こんにちは。そうです。

この記事は編入体験記の第2弾、編入勉強生活と題して僕の受験期のお話になります。

まだ「1.はじめに」を読まれてない方は ↓ ↓ ↓ からどうぞ。

sou-utdue.hatenablog.com

まぁ受験期のお話とか言っても、体験記でよく見る3年、4年前期、4年後期とかそういったやつです。

体験記途中で書かれている参考書名は最初はリンク埋め込んで参考書名そのままで書きますが、その後は(○○)で略して書くのでご了承下さい。

それではいってみましょ~

目次

1年

前期はまじで遊びしかしていません。高専に受かったという受験の解放感もあって、買ってもらったiPhoneにゲームアプリを8つとか9つとかインストールして遊んでいました。転機が訪れたのは夏休みの時です。

僕はもともと、両親が大学に行かせたいというのもあって、"卒業したら国立大学に編入する" という条件付きで高専に入学しました。僕もこの時から就職する気はサラサラなく、大学に編入したかったので何も問題はありませんでした(大学行かせてくれてありがとう)。1年から大学受験が確定していた僕ですが、そんなこともあってこの頃から編入の情報は少しずつ集めていました。東大志望なら何度も見るサイト『高専から東大編入! (旧小山太郎流)』をこの夏休みに見つけ、「東大って高専からも行けるんだ~!」と純粋に驚きました。この頃は東大を目指すとかそういった感情はありませんでしたが、ただ単純に東大編入という道もあるということを知りました。

こういった将来のことについて調べ感化されたのか、ゲームが馬鹿ばかしくなったのか分かりませんが、ふと「あれ、ソシャゲってしょうもなくね?」と思いたって、夏休みに娯楽用に1つだけ残して後は全てアンストしました。(ちなみにその残った1つは今でも楽しくプレイしています)

その代わり、編入試験を受けるしても将来的にも英語は必ず使うと思ったので、書店で英単語帳を買いました。この頃に使ってたのはシステム英単語というやつです。3年の途中まではこの単語帳が相棒で、通学時の電車の中とかで読んでたりしました。

1.はじめに】でもお伝えしましたが、僕は中学時代から英語が大の苦手だったので、「この頃から英語を頑張らないとまずい!」と思い、真面目に勉強しようというやる気だけはありましたが、1年次の英語の授業がひどすぎて絶望しました。意味のないグループワーク、しょうもない教材、レベルの低い授業。どれをとっても退屈でくだらない時間でした。ゲームをたくさんしてた頃も疑問を感じていた授業でしたが、夏休みに動詞の原形・過去形・過去分詞を何枚ものプリントに無限に書くというゴミみたいな宿題(小学生のときにやった漢字練習帳の英単語バーションと言えば想像できると思います)を出されてブチギレました。その先生の教員室に直接凸って、いかに学生の可能性を狭める無駄な授業をしているのかということを事細かく説明しましたが、聞き入れてもらえず改善もされなかったので、これからはずっと内職して独学で英語を学ぶので関わらないでくれと宣言して、以後の授業には参加せずデュアルスコープ総合英語(デュアルスコープ)という高校生が大学受験対策で使うようなチャート式の英語の参考書をやってました。

また、休日暇なときは家から自電車で15分くらいのところにある自習室に、大学受験用の参考書としてよく使われる赤と青のチャート式で数学を、物理のエッセンスと名問の森で物理を、デュアルスコープで英語を勉強しました。この自習室については僕の受験勉強の中核となったので、少しだけ話したいと思います。

この自習室の存在は僕が中学生の時に父に教えてもらい、高専受験の時も使っていました。なんと、無料で使え、年中無休。恐ろしいことに正月もやっていて、高専2年、3年、4年の時、僕は正月そこで過ごしました(←これはただのアホ)。利用できる時間は9:00~22:00(長い)。食事をとれるロビーみたいなところもある上に、熱湯も使えるのでカップラーメンを作って食べることもできます。大学受験を控えている高校生が多く利用していたので、勉強する環境としては最高です。徒歩圏内にスーパーがあったりほっともっとがあったり書店があったりと、立地的にも最高の場所でした。でも図書館的なところではなく、自習室も正確には、“勉強することもできるサークル活動する場所”でしたが、みんな勉強しかしていません笑。公にも『自習室』という名前ではないので、“知る人ぞ知る隠れ自習室”みたいな感じで、高校がテスト期間でなければ席が埋まるということはほとんどありませんでした。高専通う人の中には、僕のように通学に往復3時間とかかかってしまい、学校の図書館や自習スペースを簡単には利用できない(特に土日祝日)みたいな人も多いと思います。そういった人にとって、こういった家の近くにある施設を探して勉強できる環境を整えるのは結構重要だと思うので、探してみると意外と良い場所を見つけられるかもしれません。

2年

1年生の時と同じようにたまに自習室に行ったりしてコツコツ勉強していました。この頃に編入にはTOEICのスコアが重要であり、早めにやって良い点取っておいた方が良いということを知り、TOEICの勉強をちょっとだけやりました。あと、微積と線形の予習をマセマのキャンパスゼミシリーズを使って勉強したりしていました。

2年生の時は高専プロコンにも挑戦しました。予選を突破して全国大会に行けたのはいい思い出です。

基本的に2年生は高専プロコンにかかりきりだったのでそんなには勉強していませんでしたがStudyplusスタプラ)の存在を知ってスマホにインストールしたのは2年生の時でした。といっても、記録をつけるのが面倒になったりしたので本格的に記録をつけたのは志望校を東大に決めた(後述)3年の秋とか冬とかからです。

3年

2年生と同様に高専プロコンにエントリーしました。が、結果はまさかの予選敗退。個人的には2年生の時よりもしっかりアイディアを練って、予選資料もクオリティを上げたと思ったのですが、コロナで本選進出枠が半分に削られたのもあって本選に進出することは叶いませんでした。オンライン開催ということも決定していたのでモチベーションがめちゃくちゃ下がっていたというのも影響していたのかもしれません。授業も前期はほぼオンラインとなり、自習室もコロナで閉鎖され、屍のような日々を過ごしていました。ということでやることが無くなり途方に暮れていましたが、せっかく時間ができたことだしそろそろ本格的に進路のこと考えるか~と、大学について色々調べました。

東大システム創成学科の受験を決意したのは3年の秋です。理由を列挙すると結構単純なのですが、

  1. 面白そうな研究室がたくさんある
  2. カリキュラムが魅力的
  3. 学生や教員の質の高さ
  4. 研究費が潤沢
  5. 2年次編入(本当に正確には3年次だけど)が魅力的
  6. 実家に比較的近いので帰省が楽
  7. 今から頑張れば僕でも受かるんじゃね?

まあこんな感じです。一番はやはり研究室ですね。大学選びにおいて、カリキュラムだったり立地だったり受験科目だったり、場合によってはなんとなく選ぶなんてこともあるかと思いますが、個人的には“第一志望は研究室で選ぶ”ことを強くおすすめします。(第二志望以降は別に研究室で選ぶ必要はなく、第一志望の受験科目と被っているところを受験するのが大多数ではありますが。もちろん研究室やカリキュラムでもおk)というのも、普通であれば3年次に編入することになり、大学4年になれば、進路活動と卒研三昧となるらしいので、必然的に研究室というウェイトは大きくなります。(まあまだ大学にすら入っていなく、第一志望のシス創ではなく都市工に編入する人間が言ってもあまり説得力はないでしょうが笑。でも、少なくとも高専の卒研をやっている身としてはそう感じました。)僕の身の回りでも受験科目で第一志望を決めている人は意外と多くいたので、とりあえず体験記に書き留めておこうと思います。

志望校が決まったので、英単語帳も乗り換えました。体験記ではもはや鉄板となっている鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁(鉄壁)と、DUO 3.0(Duo)です。以降はよく寝る前とかに例文を書いたり、電車乗っている時に見たり聞いたりして覚えてました。

また、勉強する環境も整えようと、英語の先生(もちろん1年の英語を担当していた先生ではない)に、TOEICの指導や英作文の添削を前もってお願いし、以降頻繁に教員室を訪れていました。(その節は本当にお世話になりました。ありがたい限りです。)

あと僕の2個上の先輩で弊学から東大に合格した先輩がいたので、直接お話を伺いに行ったりして、自分自身の中でより東大受験というものがより現実味を増してきた気がします。体験記もよく読むようになり、これから使う参考書を選ぶ助けにしていたり、「僕もこんな風に体験記書きてぇ~ww」なんて思ったりもしていました。

後期はコロナがいったん落ち着いて授業が対面になり近所の自習室も解放されたので、学校の図書館や近所の自習室で勉強したりしているうちに3年生はあっという間に終わりました。

3年の春休みは基本的にTOEIC基本情報技術者の勉強をしていました。弊高専では、基本情報技術者の資格は外部単位の2単位として認定されるます。これの何がいいかというと、5年生の選択科目の授業数を減らすことができ、空いた時間を編入勉強に充てられるということです。情報系の高専生であればちょっと勉強すれば結構簡単にとれるので、もし単位として認定されるのであれば非常におすすめです。また、意外と専門の資格を取るというのは一見編入には何にも関係ないように見えますが、関係大ありです。僕は、この勉強があったからこそ、専門科目の『コンピュータ工学』でそれなりには戦えると思え、ダメもとで大阪大学に出願することを決意できました。(まあ結局受験せずでしたが)

専門科目の知識を問われるのは学力入試で試験科目として存在する大学も多くあるほか、推薦入試でも口頭試問で基本的な知識を問われることがかなり多いので、日頃から勉強しておくことをおすすめします。(ちなみに弊学では、口頭試問で惨敗して推薦入試落ちたという人が結構いました。これはガチです。)

4年前期

さぁ第一志望も決まって4年生にもなったし受験勉強頑張るそ!!そう決意した時が僕にもありました。でも実際はそんな時間なく、気付いたら後期になってました。これは僕が怠惰だったとかそういう話ではなく、ただただ忙しかったからです。

高専の4年生の前期は、毎週実験があり、毎週レポートが出ます。これがあまりにもエグく、平均25~30枚程度のレポートを週1で、しかも期限が1週間後で出されるというのを半年間繰り返しました。阿鼻叫喚です。提出期限の前日とかは、みんな死んだ魚の目をして授業中も必死に内職してレポート作ってましたw(まじ弊高専ふぁwstにsfr)

僕はこの頃からレポートをLaTexを使って書くようになり、内容はともかくレポートの体裁は良かったのですが、コマンドを覚えたり慣れたりするのに時間がかかり、手書き勢に比べたらかなりの時間を費やしてレポートを作ってました。なので、授業中も放課後も深夜もレポートしかやっておらず、毎週レポート提出期限前は徹夜は当たり前で、レポートを提出し終えた次の日くらいしか勉強する余裕がありませんでした。ちなみに、今までで1週間で書いた僕のレポートの最高枚数はこの時の57枚です。今となっては良い思い出ですが、まじで死ぬかと思いました。

こうして僕の灰色の4年前期は本当に何もせずに一瞬で消え去りました。

4年夏休み

4年生の夏休みは難関大への編入を考えている層にとっては受験の天王山その1です。とりあえず編入数学に手を付けるぞということで、夏休み中に編入数学徹底研究(通称:緑の本)を一周しました。あと数学は、応用をやる以前に基礎ができていなければ何の意味もないなと思ったので、大日本図書の高専の教科書シリーズの問と練習問題を全て解くということを始めました。自身の基礎となる土台の抜けている穴を丁寧に埋めていく、みたいなイメージです。でもこればかりやってても意味ないので、少しづつ解き、ほぼ1年かけてやり切りました。1年かけてなので、終わったのは本当に受験の2ヵ月前とかです。ですが、編入の参考書には載ってなかった定理や基本的だけども知らなかった解法を覚えることができたので、案外良かったのかもしれません。

この頃は併願校をどこにするかまだ決めていなかったので、(結局どっちも使いませんでしたが)物理と化学の勉強もしていました。

化学は化学の新標準演習という大学受験用の問題集を使っていました。ちなみにこの本を書いた卜部先生の著書の化学の新研究化学の新演習、合わせて三冊を物質科の先生に持って行って、「編入の化学、これで勉強しようと思うんですけど大丈夫ですかね?」って尋ねたら、「これだけで物質科のレポート全部書けるよ」って言われました。とても詳しく書いてあるので編入試験では過剰かもしれませんが、化学系の人には良い読み物になると思います。

物理は基礎がなってなかったので、物理のエッセンスと名問の森をやりつつ、サイエンス社の黄色い本シリーズ(基礎物理学演習Ⅰ基礎物理学演習Ⅱ電磁気学演習演習力学)に手をつけましたが、これが難しくて難しくて。。。勉強すればそれなりに解けそうでしたが、馬鹿にならない時間を溶かしそうな上に編入で出ないような問題を取り扱っていたので効率が悪いと思い、早い段階でポイしました。(悪く言えば挫折しました。)

ちなみにこの夏休みは半分以上某ウイルスの影響で自習室が閉まってしまい、自宅での勉強となりました。僕は家で勉強するのは嫌いで、普通に生活するとめっちゃ効率が悪かったので朝型の生活リズムにしようと思い、4時とか5時起きで勉強していました。個人的にけっこう型にはまって良かったので、以後の長期休み(冬休みと春休み)の大半も朝活してました。

また、この頃にTwitterスタプラで知り合った里君、あんどー君、よっしー君の3人の所属する東大を目指す編入コミュニティに参加しました。

恐ろしいことに、このコミュニティは最終的には全員東大合格、併願全勝(筑波大×2、電通大×2、阪大×1、都立大×1)、全員TOEIC850 overという化け物コミュニティに変貌を遂げました。運要素もあったのは確かですが、誰一人欠けることなく全員が東大の門をくぐるというのは本当にすごいことだと思います。

他3人も体験記を書いているので下にリンク貼っておきます。

このコミュニティでは、夏休みが終わるちょっと前くらいから、『今週の過去問』というものを始めました。これは、ある大学の過去問1年分(数学・物理・英語・専門)を毎週1つ各自で解いて、他の人の解答を見て答え合わせし、疑問に感じたところや答えが割れたところをグループ通話で意見交換するといったものです。この頃は、都立大や神戸大、電通大などの、比較的問題が簡単だったりオーソドックスな出題をする中堅大を『今週の過去問』で設定して解いてたりしました。弊学では編入に対して積極的な人が全然いなかったので、彼らの存在は本当に励みになりました。(このことは【5.受験を終えて】のパートでちょっと触れます)

4年後期

後期は前期みたいな理不尽なレポートは無くなりましたが、授業数が増え、毎週7枚のレポートを要求する授業が入ってしまいました。前期よりかはまだ忙しくありませんでしたが、それなりにやることが増えてストレスもたまっていきました。

数学では、以前から手はつけていたもののあまりやってなかった編入数学過去問特訓(通称:黄色い本)と大学編入試験問題 数学/徹底演習(通称:白い本)にも本腰を入れて勉強しました。東大第2問、確率統計対策では細野真宏の確率が本当によくわかる本(細野の確率)、第3問、複素関数対策では工学系学生のための複素関数攻略への一本道(一本道)とマセマの複素関数キャンパス・ゼミ(マセマ複素)をやりました。

物理は、弱点克服 大学生の初等力学弱点克服 大学生の電磁気学をやりました。編入の過去問を取り扱っているうえに、黄色い本シリーズに比べて解説が豊富なので、編入の物理やるけど物理苦手という人は、マセマよりもサイエンス社よりもまずはこれに手をつけるのがいいんじゃないかと思います。黄色い本シリーズで挫折した物弱の僕でも楽しく取り組めました。

英語では、ポレポレ英文読解プロセス50(ポレポレ)やドラゴンイングリッシュ基本英文100(ドラゴンイングリッシュ)、大学入試英作文ハイパ-トレ-ニング和文英訳編(ハイパートレーニング)などのよく耳にする参考書に手を出しました。長文の対策したいな~と何冊か長文の問題集漁りましたが、宗教の話だったり政治の話だったり果ては黒柳徹子が書いた小説を英訳したものが出題されて、「あwこれやったらあかんやつだw」と思ってポイしました。東大の長文の傾向として科学系の記事や雑誌の英文が多く出題されるとのことだったので、日経サイエンスの記事を1日1本読むということを続けました。毎日やれていたわけではありませんでしたが、受験まで全部で100記事以上読みました。ぶっちゃけ東大英語第1問の和文英訳と第3問の長文読解対策は、この日経サイエンスとポレポレしかやっていませんw(ただ本番で第3問はあんまり出来た感触がしなかったので、参考にしない方がいいのかも……?)

あとこの年の英語の授業も酷かったので英語の授業中は全部英作文の勉強をしてましたw 担当の先生からは「え?君、進学?授業も受けずにこんなんで進学なんてできるの??」と散々煽り散らかされたので東大受かって清々しました。まともな授業をしてから言って頂きたいものです。授業だけでドラゴンイングリッシュやハイパートレーニングを2周3周でき、非常に勉強になったので有意義な時間をありがとうございました。また、4年では微分方程式複素関数、確率統計の授業があったのですが、編入と直結する内容だったので超真面目に受講しました。複素関数や確率統計はまだ理解が浅かった時期だったので、この授業は本当に助けになりました。【4.令和5年度 つくばの社工編入合格体験記】で後述しますが、この確率統計の授業が無ければ、あるいは真面目に授業を受けていなければ、僕は筑波大学には受かっていなかったと思います。

TOEICでは思うように点数が上がらなくなってきました。11月の受験も失敗して手応え的に800は超えてないと感じ(実際超えてなかった)、11月終わってから12月の回を受験するまでは編入の勉強を全て投げ出し、TOEICのみ全集中で勉強しました。TOEICを年明けまで持ち越したくはなかったので、失敗したとしてもTOEICは12月で切り上げようと思った甲斐もあって865をとることができ、この時点でTOEICはやめました。(ちなみに1月は万一12月もやらかしたときの保険用で出願しました笑)

ちなみにTOEIC12月の回は確か中旬だったのですが、それまでできなかった分を取り戻そうと冬休みは1日10時間限界受験生勉強生活をしていました。(本当に冬休みは1日10時間を切った日はないと思います、、、)つらすぎて当たり前にモチベが下がりました。

編入コミュニティでは、10月とかから東大以外の旧帝大の過去問を『今週の過去問』によく設定して解くようになりました。東大の過去問を解いたのは年が明け、1月になった後です。その後は『今週の過去問』は、在庫が尽きるまで全て東大の過去問を1年ずづ遡っていく感じで解いていきました。東大の過去問は本当に議論のし甲斐があり、毎週遅くまで通話することが多かったです。

4年春休み

受験の天王山その2です。ここで合否が決すると言っても過言ではないでしょう。

ここで、このまま物理の勉強を続けるかとてもとても悩みました。(ちなみに化学は夏休み以来やってないですw)この時点では滑り止めとして(全然滑り止めになってませんが)筑波大を受けることは確定的でしたが、情報科学類か社会工学類のどちらで出願するか永遠に迷ってました。そのどちらの試験科目にも物理はなく、滑り止めを筑波より下げるくらいなら浪人したいという気持ちもあった他、やっぱり東大には玉砕覚悟で全力で挑みたいという気持ちがとても強かったのでこの時点で物理は全て捨てました。これは結構リスキーでしたが、嫌々と続けてストレスが溜まっていた物理から解放され精神的に良くなり英数に集中して勉強できたので、結果的にはこの覚悟は大きかったのかなと思います。

あと、学校の機械科の先生がオンラインで編入対策講座と題して、物理と化学の編入対策(過去問を取り扱う)授業をやってくれました。楽しく聞けましたが、物理と化学を捨てると決意してからは参加しませんでした。本当にわくわくする授業だったので、時間があれば全授業聞きたかったですぴえん。

数学は引き続き黄色い本と白い本や細野の確率、一本道、マセマ複素をやりつつ、東大第1問対策でマセマの常微分方程式キャンパス・ゼミ、第4問対策でベクトル・行列・行列式 徹底演習も新たに取り組みました。

英語もドラゴンイングリッシュやハイパートレーニングをやりつつ、これまでと変わらず毎日鉄壁やDuoをよく見てました。そして新たに去年東大に受かった先輩が使ってた英文表現力を豊かにする 例解 和文英訳教本の文法矯正編(赤いやつ)と公式運用編(青いやつ)、更に大学入試 最難関大への英作文ハイパートレーニング(自由英作文の範囲以外)にも取り組みました。英作文重視で勉強したのは、本当にこの時は合格点をとれる気がしなく、全然英訳できなくて焦っていたからです。

前半はかなり集中して勉強出来ましたが、後半は精神的に不安定になってしまいちょっと失速気味でした。ただ、それでも1日平均8時間はやっていたと思います。

『今週の過去問』では、引き続き東大の過去問を毎週解いていました。受験4か月前か~やべぇやべぇwと、通話して受験から目を反らしていたのは記憶に新しいです。全員合格するといいな~的なことも話した気がしますが、まさか本当に全員合格することになるとはこの時は思ってもいませんでしたw

5年前期(4月~5月)

ついに5年生になり(なってしまい)ました。これまでは、「聞く価値の無い授業しか内職をしない」というのが僕のポリシーでしたが、初めてそれを破り、全ての授業で内職しました。(ちゃんと授業をしてくれた先生には今でも本当に申し訳ないと思っています。)

また、受験する大学を東大、阪大、筑波大に絞りました。担任には「本当に筑波より下は滑り止めとして受けないの??」とめっちゃ心配されましたが「全落ちしたら浪人します。」と謎の虚勢を張りました。

筑波はやっぱり情報より社工のが合っていると思い、願書を書く1日前に社会工学類での出願を決めました。春休みの中盤からはもう既に数学と英語しか勉強していませんが、筑波社工の統計学(特に推定検定の範囲)や阪大の専門で選んだ電磁気学とコンピュータ工学は同様に勉強せず、5年生が始まっても東大の勉強しかしませんでした。

この頃は出願書類を揃えたり受験料を払ったりホテルを予約したりと何かと忙しく、期日までにしなければいけないことが結構ある上に、並行して色々と気にかけなければいけないことが多かったのでかなり精神をすり減らしたと思います。東大の志望理由書は3週間くらい考えて、頑張って言葉を捻りだしましたが高校の進路指導部長をやっている母にボロクソに添削されました。清書は6時間かけて22回書き直し、おかげさまで会心の出来となりました。

一方、5年生になったので卒研も始まりました。僕は、学会発表とかもしなければならないような結構ガチな研究室に配属されました。そのため、受験には配慮してくれましたがそこそこの進捗を要求され、週に1度ゼミがありました。ゼミのために学校に行かなければいけないということもあったので、精神的にも時間的にもしんどかったです。他の研究室では、教員から9月中旬から研究を始めると言われて僕が記事を書いているこの頃もほとんど研究をやってないというところもあれば、時間割で規定された時間は必ず研究しなければいけず、実験もやりその考察も毎週まとめて発表しなければいけないみたいなところもあるので、編入ガチりたい人にとって研究室選びはとても重要だと思います。僕は、編入終わったら研究頑張りたいと思っていたので、それなりにガチで研究できるかつ受験勉強に寛容な研究室を選びました。あと受験する東大の2次試験と筑波社工では面接試験があるので、そこで「研究室の方針で、今やっている卒研は学会発表する予定です」と言えるのはとても強いと思ったのというのもあります。(結局東大でも筑波大でも言い忘れましたが……)

編入コミュニティでは東大の問題も昔になりすぎて傾向が結構違くなってきたので、『今週の過去問』は東大の過去問+他大学の過去問1年分という形に変わり、ラストスパートをかけました。他大学の過去問は、それぞれが併願した阪大基礎工だったり電通大だったり筑波大から選んで毎週設定するという感じで、基本的に受験しない大学は選びませんでした。毎週過去問2年まわすのは(しかも1つは東大)けっこう大変でしたが、これがあったからこそ併願全勝という結果が出せたのかなと思います。東大は4月になったら去年の過去問を請求できるのですが、5月中旬くらいの土曜日に模試形式で直近の過去問をやりました。去年合格した先輩の体験記を見て出来を確認したら、合格ラインには届いていそうだったので安心しました。(ちなみに他の年でも例のサイトから体験記を引っ張り出してきて、合格した先輩の出来と僕の解答を比較して一喜一憂していました笑)

受験直前期(6月)

願書も出し終えて、受験票が届いてちゃんと受理されたっぽかったのでひとまずは肩の荷がおりました。東大は去年話題になってた健康管理チェック表も入っていました。(ちなみに筑波大も同様のものがあった。)編入コミュニティで話したら、受験番号はどうやら3科目受験が前半(101~146)で2科目受験が後半(147~175)のようでした。倍率は約4倍とこの時点で分かったので、ひとまずは例年並みでほっとしました。(出願100人とかだったら卒倒です笑)

6月は春休みから続いていた燃え尽き症候群的なのが猛威を振るい、受験直前というのも相まって精神的にもかなり限界を迎えました。『直前期だから勉強しなきゃいけないのに勉強できない……』という状態は、これまで散々勉強してきた人ほどなる受験生の職業病みたいなものだと思います。昔はTOEICのスコア上がったとかそういった何かしらの成功体験が勉強の1番のモチベーションでしたが、もうこの時期はそんなもの消え失せ、ただただ勉強がつらいとしか思えなくなりました。

勉強のモチベーションが無くなったせいか、もうやるべきことは全てやり切ったと思い本番直前に見るまとめノートを作ろうと思いました。今まで勉強してきた問題集や過去問を漁って、忘れてしまったところや重要なところをルーズリーフに書き出しまくりました。今まで出たことないからワンチャン出るんじゃね?って思ってオリジナルの複合問題も作ったりしていました。(まぁ自作問題も完全にアテが外れて、結局このノートは得点にはほとんど繋がりませんでしたがw)

編入コミュニティでもこれまで計50年以上の様々な大学の過去問を解き、自信になりました。

が、実はこれは嘘で内心は不安と絶望しかありませんでした。ですが、ぶっちゃけこれは本気で頑張っている受験生なら誰でもなると思います。

この1ヵ月は本当に長くしんどい1ヵ月でした。

 

今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。

5分もあればさらっと読めるように書くとか言いましたが全然5分じゃ読めませんね。ハイ。

次はいよいよ受験本番のお話です。